【永久保存版!】すべてのyoutuberに知ってもらいたい!元劇団四季俳優が教える日本語の発声法!

【永久保存版!】すべてのyoutuberに知ってもらいたい!元劇団四季俳優が教える日本語の発声法!

子供たちの将来なりたい職業ランキング常連となっているyoutuberですが、これからやってみようと思っている人、やっているけど再生数が伸びないという人、はたまたyoutuberといえば・・・で連想されるような人気のある方にも知ってもらいたいのが、「日本語の話し方・発声法」です。

日本語の習い事といえば「読み、書き、そろばん」。
でもこれは本来なら「読み、書き、話す」ではないでしょうか。

「発声法」の基礎を学ぶことで、舞台俳優のように大きな声は必要ではないにしても、聞きやすい、聞き心地の良い声というのは、聴く側にストレスを与えず、コンテンツを何度も聞いてくれるリピーター、チャンネル登録者を作る可能性は上がるのではないでしょうか。

私は劇団四季に約10年間、ミュージカル俳優として在籍し、歌・ダンス・芝居をいろんな方に師事し、己を研磨してきました。
これまで積み上げてきたノウハウが皆さんのお役に少しでも立てば幸いに思います。

youtuberに舞台俳優のメソッドは必要?

「話が聞き取りやすいに越したことはないだろうけど、字幕もあるし、本当に必要?」
と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

それについては「必要です!」と自信を持って言えます。
それは以下の3つの理由からです。

ながら視聴者の増加

youtubeはPC利用者よりスマホ利用者が増えて久しいと思います。
そしてyoutubeの利用の仕方も多様化しています。
通勤・通学時に、何か作業をしながら、寝る前、寝ながら聞いていたり・・・。

集中してyoutubeを視聴する方もいる一方で、何かをしながら再生する方も少なくないのではないでしょうか?

つまり、動画を再生しながらも視聴者は必ずしも画面を見ていないということもあるのではないかと考えます。
となると、コンテンツの魅力として音だけでもそれを伝える、ある意味、ラジオ的な魅力を備えることがこれから先、動画作成の上で重要になるのではないでしょうか。

倍速視聴者の存在

現代人は時間に追われています。これは皆さん認めるところかと思います。
一方で、暇つぶしに動画を視聴する方もいます。

暇つぶしに動画を視聴する方の中でも、どの動画が面白くて、どの動画がつまらないかは見てみないとわからないため、なるべく多くの動画をみてみようと思う心理が働くと思います。

つまり、時間に追われている方、暇を持て余している方、どちらにも倍速するニーズがあるかと思います。

youtube公式で2017年から倍速機能が追加実装されました。
このことからも倍速ニーズがあるということがわかります。

倍速ニーズがあるということは、どういうことか?
youtuberの話が鮮明であれば、倍速になっても話の内容が伝わり、最後まで視聴してもらえる機会を得られるのではないかと考えます。

劇団四季の作品はリピーターが多い

劇団四季は多くの作品でロングラン公演を実現しています。
ロングランとは舞台公演をそのままですが、長く続けることです。

日本人の人口が限られている中でロングランを実現するにはリピーターの観客の存在が欠かせません。

なぜ、劇団四季の作品にリピーターが多いのか?
理由はたくさんありますが、その中の一つに「セリフの聞きやすさ」があると分析されています。

「何をしゃべっているかわからない」

言葉が聞こえないと歌や踊り、様々な演出効果で作品に引き込まれている観客の心を一発で興醒めさせる凄まじい力を持っています。

例えば、クライマックスのシーンで主役の女優が泣きながらセリフを話す。

「あなたのことこんなに×××だったのに〇〇〇・・・!!」

って肝心なセリフが聞き取れない場合を想像すると女優の心理状況よりも

「えっ?なにっ!?」

ってなりますよね?

youtubeコンテンツにしても、どんな作品であれ、作品に集中している視聴者に「えっ?なにっ!?」って思われないように製作者も気を配った方がいいように思います。

話し方のコツ

それではどうすれば視聴者に心地よい、聞き取りやすい話し方ができるようになるのでしょうか。
今回は3つの手法を紹介したいと思います。

①大きく口を開ける

口の開けが小さい人と大きい人

東北地方出身者の話を他地域出身者が聞くと標準語であっても聞き取りずらかったり、何を話しているか理解しづらいと感じることがあるかと思います。
これは、東北地方出身者が悪いわけではなく、寒い時期に寒気が体内に入らないように本能的に対応した結果、他地域より口の開きが小さくなっていることが原因だと考えます。

逆にテレビのアナウンサーの口元を見てみてください。
一般の方より口の開け閉めがはっきりとしていると思います。

これは開け閉めのスピードが訓練されているのと、口を開けるべき瞬間にしっかりと開けていることではっきりしているように見えるのです。
言葉を正確に視聴者に伝えることがミッションであるアナウンサーは必ず口の開け方についてのトレーニングをしているのです。

どれくらい口を開ければいい?

今、実際に「こんにちは」と普通に話してみます。
最後の「は」で口の形をストップしてください。
その時、あなたの口にあなたの指は入りますか?
1本以上入る方は縦に2本、3本入るか試してみてください。

普段あまり話さない方は1本入らないのではないでしょうか?
話すのが好きだったり、よく話す方は1本。
周りに明るい性格に思われている人は2本入ったりすると思います。

指を縦に2本分。
収録時に口の大きさを意識しなくても指2本分開くようになった時、最初より話がはっきりした印象を視聴者に与えることになっていることでしょう。

そこを目指すために下に書きますが、トレーニング時は指3本が入るくらい開けていきます。
実は口の開け閉めにはたくさんの筋肉や腱が活躍しています。
これらをほぐし鍛えるために大きく動かす必要があるのです。

尚、PCに向かい続ける仕事をされている方や普段あまり話さない方は無理をしないでください。
最悪、顎が外れるかもしれませんので・・・。
ちなみにですが、顎関節は耳の上下の真ん中から顔の中心にちょっと指でなぞっていったところにある窪みのあたりにあります。

感覚的な話になりますが、ギャグマンガの「ガーン」みたいに下顎を下に開くように口を開けるのではなく、上顎(頭蓋骨)全体で口を開けるようにすると外れる率は下がります。

②母音を立てる

日本語は、「ん(=N)」以外は、母音のみ、もしくは母音と結合して一つの音を作っています。
それが並ぶことで、単語を作り、さらに連なって文章を作っています。

つまり、すべての発する言葉の「母音」が際立つことで聞き取りやすさを生み出します。

特に、話す言葉の中に「あ、い、う、え、お」がある場合、その前の言葉と分離させることを意識した方がいいです。

例えば

「藍色のがあるよ」

と話すとした場合、

「あいいろのがるよ」「aiironogaaruyo」

母音が連続しているところが確認できると思います。

この言葉を母音が分離せずに話した場合、

「アイロノガルヨ」

極端ですが、こういう風に相手に聞こえてしまい、何を言ってるかわからないぞというスイッチを押してしまうことになってしまいます。

③子音を意識する

苦手な子音を見つけてトレーニングする

俳優やアナウンサー、MCなど声を仕事にする人は大なり小なり自分が苦手な子音を知っていると思います。

現在、日本の総理大臣の安倍首相が自民党総裁として2012年に

「日本を、取り戻す。」

をキャッチフレーズとして発言されていました。

しかし、

「日本を、トリモロス」

と聞こえると、当時、ネットで騒がれていました。

現在では、ご自身でお気づきになってトレーニングされたのか、そこまで気になりませんが、舌が少し長く、重たい方なのかなと当時、私は思っていました。

個人それぞれがもつ、顎、歯、舌、鼻などの様々なパーツとクセによって、本人がそう話しているのに、そう聞こえないという現象もあります。

動画を撮影されている方は発音についても注意しながら、聞いてみると確認できるかもしれません。

私自身も、小学生の時に

「寿(ことぶき)」

「ことぶチ」

と聞こえさせてしまっていたようで、そこを何度も言わされて、いじめられていたことがありました。
稽古の場で「苦手な行はどれだ」と指導者に聞かれて、「カ行」ですと即答した時に、最初に意識させてくれたのはあの時だったなと、しんみりしたのを覚えています。

連子音を意識する

日本語はほとんどが母音がついていると先述しましたが、言葉の中で、子音が連続する場合があります。

それは言葉の中に

「ん」「(小さい)っ」

が使われている場合です。

例えば

「本当」「もったいない」

この2つの言葉の「ん」「(小さい)っ」が聞こえなかった場合、

「ホトウ」「モタナイ」

になります。

ちなみに「もったいない」は母音が続いているところがあり、それも聞こえなかった場合に「モタナイ」になります。
気付かれた方はさすがです。

どんなトレーニングをすればいい?

では上記の問題をクリアするにはどのようなトレーニングをしていけばいいのか順番に説明していきます。

①大きく口を開けるには ②母音を立てるには
のトレーニング

鏡を用意して、顔全体で「グー」と「パー」を作る

「グー」の時は顔のパーツ全体を鼻に集めていくイメージを持ち、口、鼻、目などすべてを閉じます。

「パー」の時は逆にすべての顔のパーツが広がっていく、口、鼻、目、すべてが開く感じです。

それぞれを5秒キープで3セットほど行い、これで顔全体の筋肉をほぐします。

②「あえいおう」「あいうえお」を発声する

ゆっくり口を開けていき、全開の「あ」を作ります。横よりも縦を意識してください。
そこからゆっくり「あー、えー、いー、おー、うー」と発声します。
すべての母音で少し大げさに口を動かしていってください。
5セットほど行います。

次に「あいうえお」と発声していきます。

「あいうえお いうえおあ うえおあい えおあいう おあいうえ」

これを一息で言い切り5セット発声します。

この時、それぞれの母音がくっつかないように意識してください。

台本チェック

どこまでを求めるかによってきますが、動画作成で台本を作られる方は、その動画のカギとなる言葉で、子音が連続するところ

早口言葉

外郎売など、ググればたくさんの早口言葉を見つけることができます。

苦手な発音に気づいたら、それを克服するための早口言葉がだいたいあります。
あとは、それを定期的に繰り返すのみです。

身近な人に自分の発音を聞いてみる

あなたの身近な人で、「この人、発音にクセがあるんだよな」と思っている人はいませんか?
その人に向かって、そのことを指摘することはあまりないと思います。

逆に「私って発音にクセはない?」って聞いてみると自分では思ってもいない回答があったりします。
それをヒントにして、撮影した動画や音声を聞いてみてください。
「もしかして、苦手かも」と思った子音があったら、アナウンサーなどの声と聴き比べてみてください。

「私はこの行が人と違う」

こう気づくことが聞きやすい子音を手に入れる第一歩です。

まとめ

いかがでしたか?

youtuberの方向けに書いてみましたが、内容としては会社や学校でのプレゼンなど人前で話す機会がある方にも役に立つ内容だったのではないでしょうか?

話が聞きやすいことで人にストレスを与えることは無いと思うので、少しでも話し方に関心を持たれた方は、すぐにトレーニングを始めることをおススメします。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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