元地域おこし協力隊が語る地域おこし協力隊制度①~概要編~

元地域おこし協力隊が語る地域おこし協力隊制度①~概要編~

「今の仕事は収入はいいけど自分の時間がない」
「子育て環境を考えると地方に移住した方がいいのかな」
「感染病のリスクを考えると地方在住の方がよくない?」
地方への移住を検討されている方の理由は様々だと思います。

移住を検討している方で「地域おこし協力隊」というフレーズをご存じの方は少なくないと思います。

そこで、今回は地域おこし協力隊を任期満了まで経験した私が、この制度について書いていってみたいと思います。

地域おこし協力隊って?

地域おこし協力隊の制度について説明していきます。

制度概要

地域おこし協力隊とは総務省が実施している制度です。
都市圏に在住している方で、人材を募集する地方自治体等に所属し、都市部在住者の目線で地域を盛り上げていってねって趣旨のものです。
1年契約で2回更新が可能、つまり最長3年間継続することが可能です。

詳しく知りたい方は「 地域おこし協力隊推進要綱 」をご覧ください。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000610487.pdf

協力隊って何人いるの?

平成30年度の地域おこし協力隊の人数は5,359名となっています。

(出典:総務省ホームページより)

制度設置時の想定よりも隊員数が伸びており、平成30年度には令和4年度(平成36年度)には隊員数8,000名を目指すと総務省が発言しています。
今後も各自治体による協力隊の募集は増加すると考えられます。

(参考) https://www.soumu.go.jp/main_content/000555575.pdf

どんな人が協力隊に応募しているの?

応募者の男女比、年齢についてはこのようになっています。

(出典:総務省資料より)

男性が6割、30代が4割近くを占めています。
一昔前の定年を迎えて第二の人生を地方で・・・という方はこのデータによると少ないようです。

どの地域が多く協力隊を募集しているの?

都道府県別に受け隊員数をグラフ化すると以下のとおりです。

北海道と長野県が多く、それから島根県、高知県等が続く形となっています。

どういう業務で募集しているの?

募集のジャンルは多岐にわたります。

「農林水産・産業」「環境」「医療・福祉」「観光」「教育」「情報通信」「地域づくり」「スポーツ」「空き家」など様々です。

ちなみに募集の情報は「移住・交流推進機構」のウェブサイトから検索することができます。リンクを下記のとおりです。
https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/index.html

いろんな自治体がいろんな思惑で募集をしています。

給料はどうなってんの?

給料も含めた協力隊の待遇については各自治体によって設定が異なります。

日本政府からは、自治体が地域おこし協力隊を採用するとなると特別交付金として1年につき400万円が加算されます。

これを元に自治体は1年につき、250万円を1年間の上限として給料を支払うことができます。残りは協力隊の活動資金ということになっています。

250万円から雇用側の社会保険料負担があるのか、それは特別交付金から出すか、自治体の財源から出すかなどでいただける額も変動しますが、住宅手当はあるのかなど、諸条件はざっくり計算するとこうなると思います。

250万÷12か月=208,333円

間違いないのはこれ以上の月額給料をもらうことはないかと思います。

大都市圏から地方の移住となると賃金ダウンは間違いないと覚悟を決めましょう・・・。

また、出勤時間や休日についてもバラバラです。
役場出勤で正職員と同じ出勤時間になる人もいますし、時短になったり、役場からの出向として一般の会社やサンセクに勤務することになればまた条件は違ってくると思います。

勤務時間について総務省は「週29時間」までとお達しを出しています。
ですので、ブラック自治体でなければ、基本的には任期満了後の定住に向けて活動していく時間は十分にあると言えます。

起業資金として100万円がもらえる!

任期満了後から見て前後1年間の間に起業する場合は、起業のための資金が用意されています。

任期先の現地で起業することなど様々なハードルがありますが、クリアすればもらえるというのは実にありがたい話ですね!

これについてはまた別の機会に詳しく書いていきたいと思います。

まとめ

いかがでしたか?

わりと概要的なことしか説明しておりませんが、この後、いろんな方面から地域おこし協力隊を掘り下げていければなと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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