コロナウィルスから考える日本と中国の関係

コロナウィルスから考える日本と中国の関係

武漢から発生したコロナウィルスが世界中に広まっています。
武漢出身以外の中国人も入国禁止などの措置がとられているなかで、日本から中国に救援物資等を送る動きが出てきています。
その中で一団体のメッセージが中国のSNSで話題になっているようです。

山川異域 風月同天」

マスクなどの救援物資の入った段ボールに書かれていた8文字の言葉。

意味は「山や川などを同じとしない地域にいても、風や月などはあなたたちと同じです」私個人の解釈でいいますと「遠くにいてもいっしょだよ」ということになるかと思っています。

「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」

後ろにさらに8文字続くそうですが、これは日本の長屋王(飛鳥-奈良時代の皇族)が当時の中国、唐に送ったメッセージで、教科書にも出てくる中国の僧侶「鑑真」が上記の言葉を受けて、日本に仏教を伝えにいくことを決めたと「唐大和上東征伝」に書かれているとか。

ちなみにこの鑑真和上、日本の渡航を計画してから嵐や中国を出国することを惜しんだ人たちの計略などにより、5度の失敗にいたっています。
さらに5度目の航海の時に両目を失明しています。
しかしその後、来日に成功し日本の仏教の確立に大きく貢献されました。

鑑真和上の熱い気持ちはもちろん、その鑑真和上の心を突き動かした長屋王のメッセージがなければ、現代も続いている日本の仏教はもしかしたら、違う形になっていたかもしれないと思うと、長い歴史の因果関係の妙を感じざるを得ませんね。

救援物資を送られた団体は「HSK」という中国政府公認の中国語検定の実施団体だそうですが、政治的に日本と中国は微妙な関係にある昨今でありますが、長い歴史で見るとぎくしゃくした関係の時代の方が少ないなと、この件で、ふと考えさせられました。

まだまだ、コロナウィルスが終息するめどは見えてきません。
ですが、こういう時こそ国防として国がしっかりしなければいけない側面、国という壁を通り越して同じ人間として手を差し伸べあう側面、どちらも存在していると思います。

乗り越えなければならない課題はたくさんありますが、とりあえず今は・・・・

加油!中国!

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