「最近、外国人を街でよく見かけるようになったな」
「外国人技能実習生ってよく聞くけど何?」
そう思われている方は、少なくないと思います。
直接的に外国人と接点がない人も実は、結構、関係性があるんですよというところもお伝えできればと思っております。
技能実習生とは
日本に働きに来ている外国人のこと?
「技能実習生って日本に働きに来ている人たちのことでしょ?」
これは半分は正解で、半分は間違いです。
確かに、技能実習生は、日本の企業で働くことで賃金を得ています。
しかし、働く目的は賃金をもらうことではありません。
目的は、
「日本の企業に所属することで業界の技術を学び、本国に帰国してから、取得した技術を活かして本国の発展に寄与すること」となっています。
「なっています」というのが、ミソです。
日本政府は上記のように「国際貢献」を目的に、この制度を作りました。
しかし、実際にやってくる外国人たちは違います。
「お金を稼ぐため」
これを目標にやってきている人がほとんどです。
このそれぞれの目的のズレと、制度の複雑化が様々な問題を生んでいます。
どれくらいの期間、日本にいるの?
基本的には3年です。
しかし、一定の条件をクリアすれば、5年間、滞在することができるようになります。
今、日本に何人いるの?
2018年時点で「 約40万人」の外国人が技能実習生として来日しています。
技能実習生以外の日本国内で働く権利を持っている外国人は「約146万人」となっています。
これは今まで最多人数となっていて、新制度「特定技能」も2019年にできたことから今後も、ますます増えていくことが予想されます。
稼いだお金は何に使われているの?
私の知っている技能実習生のほとんどは、
「本国の家族へ給料のほとんどを仕送りしている」
と、答えます。
日本に来るために家族や親族から借金をして、日本に来るためのお金を工面してもらっていることが多いようです。
そのため、まずは借金を返すために仕送りし、借金の返済が終わると、そのまま一族が豊かに生活できるように仕送りを継続するそうです。
ほとんどの技能実習生の日本での生活は、質素です。
仕事で疲れていても仕送りをしたり、来日している同邦人と共同でご飯をつくるなどして、なるべくお金のかからない生活を送っています。
日本でどんな仕事をしているの?
外国人技能実習機構の資料によると
1位 「機械・金属関係」18.7%
2位 「建築関係」18.3%
3位 「食品製造関係」18.1%
となっています。
力が必要な仕事や、体力的にきつい仕事、日本人がやりたがらない仕事に従事していることが多いです。
これは、求人を出しても日本人の応募が無い地域や業種の企業ほど、外国人技能実習生を早いうちから受け入れることを決定したからだと考えられます。
最後に
最後にお伝えしたいことがあります。
「技能実習生は企業の人には得かもしれないけど、一般人には関係ない」
と思われる方もいるかもしれませんが、それは大間違いです。
技能実習生たちは実習を通じて、給料を受け取っています。
しかし、その給料から社会保険料や年金を支払っています。
つまり技能実習生たちが、日本の企業の生産性が向上する活動をしている上に、地元の税金や年金の財源を支えているのです。
この側面から見ると、日本人で誰一人、技能実習生とは関係がないと言える人はいないのではないでしょうか。
様々な国から日本を選んで、技能実習生たちは来日してくれています。
せっかくなら、
「日本に来てよかった」
と思って帰国してもらえるように、温かく迎える環境を日本人のみんなで作っていけるといいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。