在留資格とは

在留資格とは

外国籍の方が日本に滞在する場合、在留資格を所有していなければなりません。
これは「出入国管理及び難民認定法」という法律の第2条の2に定められています。所管官庁は法務省です。

このページは在留資格についての概要を説明していきます。

在留資格の種類

概要

在留資格のことを「ビザ」とも言います。
在留資格は現在29種類あります(2019年12月現在)。

外国人観光客にも「短期滞在」という在留資格が必要です。
※現在、68か国にビザ免除措置が実施されています。

中長期で日本に滞在する方はどんなに偉い人でも、どんなにぱっと見、日本人に見える人でも、外国に籍のある人は必ずその在留資格を証明する在留カードを日本国内にいる間は持っていなければいけません。

この中に最近よく耳にする「技能実習」や「特定技能」も含まれています。

さて、どんなものがあるのか一覧を見ていきたいと思います。

とその前に・・・

働けるのかどうかを判別する

「就労が認められる在留資格(それぞれの分野において)」
「就労が認められない在留資格」
「就労の可否は指定される活動によるもの」
「身分・地位に基づく在留資格(活動制限なし)」

この4種類に区分けし、表記していきます。

就労が認められる在留資格(それぞれの分野において) ①

在留資格できる活動該当例
外交日本と関係を持つ外国政府の外交使節や領事機関の構成員やその家族としての活動外国政府の大使や公使、総領事等やその家族
公用日本政府が承認した外国政府や国際機関の業務に従事する者やその家族としての活動外国政府の大使館や領事館の職員,国際機関等から公の用務で派遣される者等及びその家族
教授日本の大学やそれに準ずる機関や高等専門学校で研究,研究の指導又は教育をする活動大学教授等
芸術収入が伴う美術や音楽,文学その他の芸術上の活動画家,作曲家,著述家等
宗教外国の宗教団体により日本に派遣された宗教家の行う布教その他の宗教上の活動外国の宗教団体から派遣される僧侶や宣教師等
報道外国の報道機関との契約に基づいて行う取材その他の報道上の活動外国の報道機関の記者,カメラマン

就労が認められる在留資格(それぞれの分野において) ②

在留資格出来る活動該当例
高度専門職日本の学術や経済の発展に貢献すると法務省が定める活動ポイント制による高度人材
経営・管理日本での貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動企業などの経営者・管理者
法律・会計業務外国法事務弁護士や外国公認会計士その他法律上資格を有する者が行うこととされている法律又は会計に係る業務に従事する活動弁護士・公認会計士等
医療医師や歯科医師その他法律上資格を有する者が行うこととされている医療に係る業務に従事する活動医師,歯科医師,看護師
研究日本の公私の機関との契約に基づいて研究を行う業務に従事する活動政府関係機関等の研究者
教育日本の小学校,中学校,義務教育学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校,専修学校又は各種
学校若しくは設備及び編制に関してこれに準ずる教育機関において語学教育その他の教育をする活動
中学校・高等学校
等の語学教師等
技術・人
文知識・
国際業務
日本の公私の機関との契約に基づいて行う理学,工学その他の自然科学の分野若しくは法律学,経済学,社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動機械工学等の技術
者,通訳,デザイナー,私企業の語学教師,マーケティング業務従事者等
企業内転
日本に本店,支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が日本にある事業所に期間を定めて転勤して当該事業所において行うこの表の技術・人文知識・国際業務の項に掲げる活動外国の事業所からの転勤者
介護日本の公私の機関との契約に基づいて介護福祉士の資格を有する者が介護又は介護の指導を行う業
務に従事する活動
介護福祉士
興行演劇,演芸,演奏,スポ―ツ等の興行に係る活動又はその他の芸能活動俳優,歌手,ダンサー,プロスポーツ選手等
技能日本の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動外国料理の調理師,スポーツ指導者等
特定技能法務大臣が指定に基づいて行う特定産業分野にて法務省令で定める相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する外国人
技能実習技能実習法上の認定を受けた技能実習計画に基づいて,講習を受け,及び技能等に係る業務に従事する活動技能実習生

就労が認められない在留資格①

在留資格できる活動該当例
文化活動収入を伴わない学術上若しくは芸術上の活動又は我が国特有の文化若しくは技芸について専門的な研究を行い若しくは専門家の指導を受けてこれを修得する活動日本文化の研究者等
短期滞在日本に短期間滞在して行う観光,保養,スポ―ツ,親族の訪問,見学,講習又は会合への参加,業務連絡その他これらに類似する活動観光客や会議参加者等

就労が認められない在留資格②

在留資格できる活動該当例
留学日本の大学や日本語学校等に準ずる機関において教育を受ける活動大学等の学生・生徒
研修日本の公私の機関により受け入れられて行う技能等の修得をする活動研修生
家族滞在上記にあった在留資格をもって在留する者の扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動(外交、公用、技能実習及び短期滞在を除く。)在留外国人が扶養
する配偶者・子

就労の可否は指定される活動によるもの

在留資格できる活動該当例
特定活動法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動外交官等の家事使
用人,ワーキング・
ホリデー,経済連携
協定に基づく外国
人看護師・介護福祉士候補者等

身分・地位に基づく在留資格(活動制限なし)

在留資格できる活動該当例
永住者法務大臣が永住を認める者法務大臣から永住
の許可を受けた者
日本人の
配偶者等
日本人の配偶者若しくは特別養子又は日本人の子として出生した者日本人の配偶者・子・特別養子
永住者の
配偶者等
永住者等の配偶者又は永住者等の子として日本で出生しその後引き続き日本に在留している者永住者・特別永住
者の配偶者及び日本で出生し引き続き在留している子
定住者法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者第三国定住難民,日系3世,中国残留邦人等

まとめ

以上が外国人が日本に滞在するためのすべての在留資格です。
これから外国人材を採用しようとする企業や事業者の皆様はこれらを把握しておく必要があります。

なぜなら、万が一、働く権利のない外国人を雇用してしまうと企業や事業者にも責任が生じてしまうためです。在留期間が切れてしまっている外国人を雇用してしまうのもNGです。

「不法就労助長罪」に該当し、3年以下の懲役・300万円以下の罰金が待っています!

知らなかったでは済まされない時代になっておりますので、この際、この表を覚えておくと良いかもしれません。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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